トップ > 用語集 > 染料 > りゅうかせんりょう【硫化染料】

  • 分子内に硫黄原子を持ち、サルファイド結合、ジサルファイド結合またはポリサルファイド結合を有する染料である。硫化染料は水に不溶なため、硫化ナトリウムで還元し、可溶性ロイコ体で染着させ、空気や酸化剤で酸化し、元の不溶性の形にする。ロイコ体ではアルカリ性が強いため、アルデヒド鞣し革以外は適用しにくい。この溶解操作を簡便にするために染料自体に水溶性を付与したものを水溶性硫化染料という。一般には水溶性硫化染料はロイコ体に亜硫酸塩を反応させ、チオスルホン酸基を持つ。この基と革中のクロムやアミノ基とイオン的に結合するので、普通の酸性染料と全く同じ条件で染色できる。このような直接法による黒染色物は表面濃度はやや低いが、洗濯などの湿潤堅ろう度が高く、特に耐光性が極めてよい。硫化染料は染色後、経時的に硫黄を遊離し、硫酸を形成し、革繊維をもろくする危険が考えられるが、よく精製した染料や十分に酸化処理を行った染色物には問題は少ないようである。

    総合皮革科学(日本皮革技術協会)1998年:p95より転載

  • 分子内に硫黄原子を持つ不溶性染料で、アルカリ性還元浴中で無色のロイコ体として溶解し、繊維に吸収された後、空気酸化で元の不溶性染料に戻る。水、洗濯、光などの染色堅ろう度の優れた染色物が得られる。革では油鞣し革の染色に使用される。この染料の改良品として、分子中に水溶性基を導入した水溶性硫化染料は、通常の酸性染料と同様に酸性浴での革の染色に使用できる。

    An insoluble dyestuff possessing sulfur atom in molecule and to be rendered soluble in an alkaline reducing bath as a leuco body, taken up by the fiber and then to recover its original insoluble dyestuff structure by air oxidation. It presents a dyed leather with a good color fastness to water, washing and light, etc. for oil tanned leather. An improved product of this type dyestuff is available that is rendered soluble by introducing solubilizing groups into molecule to apply in an acidic bath like that of usual acid dyestuff for dyeing the leather.

    日英中皮革用語辞典(日本皮革技術協会・中国皮革工業協会共編)樹芸書房 2000年:1297Dより転載

  • 分子内にイオウ原子をもつ不溶性染料で、硫化ナトリウムなどの強アルカリ性還元剤で還元すると無色のロイコ体として溶解し、繊維に吸収された後空気酸化により発色し不溶性に戻る。建染染料と似ている。油鞣し革の染色に使用される。強アルカリを必要とするため一般的な皮革の染色に適さないが、この染料の改良品として分子中に水溶性基を導入した水溶性硫化染料は、通常の酸性染料と同様に酸性浴での革の染色に利用できる。水溶性硫化染料で染色した革は、耐光性や耐クリーニング性に優れているが、摩擦堅ろう性にやや難点がある。またその充填性のため風合いに影響を及ぼすことがある。

    皮革用語辞典(社団法人 日本皮革産業連合会):2012年11月28日転載

ページトップへ
ご利用案内

© 2007-2020 革マニアのレザークラフト材料店 レザーマニア