【レシピ】プレミアムレザー / マーブル仕上げ
型番:pr-r06
■COMMENT/コメント
プレミアムレザーのマーブル仕上げは「ホワイトのベース染色」と「板フノリを用いたマーブル染色」が特徴です。 オリジナルの染色技法により発色と濃淡を最大限に活かすことで、エレガントな大理石の模様をリアルに表現しています。マスキング材として天然の「板フノリ」を活用することで「世界で一つだけの柄出し」を実現しました。
本レシピはベースを白色としていますが、ベースとベールの色の組み合わせは無限です。ただし、ベースを明るく或いは淡い色としてベールはアクセントとなる濃い色にすることを推奨します。極端な例ですがベースが黒色でベールが白色の場合は多くの工程と塗料が必要となります。
1st coat | FG下地を白色にするためにエッジカバー低粘度 ホワイトをベースにウレコートC(柔軟性向上のため)+ペネトレーター(レベリングのため)+シルキーワックス(タック軽減のため)を手塗りから乾燥まで2回繰り返します。この手塗り工程は凹部分へしっかりカバーリングをさせて塗装膜を作り、クラックによる下地が見えてしまう状況を防ぐ役割があります。その後のアイロン(Panasonic製 NI-A66-Kを推奨)工程では、温度100℃前後で革表面を平滑にして次の塗装が均一に乗せやすい状況にします。 |
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2nd coat | 配合液(割合はエッジカバー低粘度 ホワイト:ウレコートC:ペネトレーター:シルキーワックス:ウレタントップ マットコンク=500:200:100:100:100)のスプレーと乾燥を2~3回繰り返すことで均一に白色にしていきます。ウレタントップ マットコンクを配合することで塗装膜のタック(べたつき)軽減と耐久性の向上が見込めます。その後のアイロン工程では、温度100℃前後で革表面を平滑にさせます。 |
3rd coat | ベール液は早い乾燥性が特徴である溶剤性トップコート(割合はNCラッカーピグメント各色 :レンカラー・ダイカラー:NCラッカートップ=200:50:250)を1~2回スプレー塗装します。板フノリの隙間へしっかりぶつけるようにします。 ※マスキング向けの板フノリを使用します(コバ磨き向けや障子の糊とは異なります)。耐溶剤性が高く、塗装膜で目詰まりするまで繰り返し使用できます。 |
4th coat | 艶感と感触の調整を目的にラッカートップコート(割合はCABラッカートップ:ラッカーシンナーDR)をスプレーします。CABラッカートップを採用している理由は、マーブル仕上げは比較的厚い塗装膜を形成しており他素材との組み合わせた際に可塑剤の移行などの弊害が発生する恐れがあるので、それらの要因を予防するためです。 |
単位 | ・MATERIALは塗料を配合する割合をg(グラム)で示しています。 ・PROCEDUREは面積(ds;デシ;10×10cm)あたりに塗布する使用量を示しています。 ・計量は容量(ml)ではなく重量(g)で小数点第1位まで計測できるはかりで行います。 ・小数点第2位を四捨五入しています。 |
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前提条件 | ・110dsの革に対して配合液の必要量は140~150gです。 ・革により浸透率が異なるため配合液のgに幅を持たせています。 |
140gの計算 | ・エッジカバー低粘度 ホワイト:140g×(6ds/110ds)×{500/(500+200+100+100+100)}=約3.8g ・ウレコートC:140g×(6ds/110ds)×{200/(500+200+100+100+100)}=約1.5g ・ペネトレーター:140g×(6ds/110ds)×{100/(500+200+100+100+100)}=約0.8g ・シルキーワックス:140g×(6ds/110ds)×{100/(500+200+100+100+100)}=約0.8g ・ウレタントップ マットコンク:140g×(6ds/110ds)×{100/(500+200+100+100+100)}=約0.8g |
150gの計算 | ・エッジカバー低粘度 ホワイト:150g×(6ds/110ds)×{500/(500+200+100+100+100)}=約4.1g ・ウレコートC:150g×(6ds/110ds)×{200/(500+200+100+100+100)}=約1.6g ・ペネトレーター:150g×(6ds/110ds)×{100/(500+200+100+100+100)}=約0.8g ・シルキーワックス:150g×(6ds/110ds)×{100/(500+200+100+100+100)}=約0.8g ・ウレタントップ マットコンク:150g×(6ds/110ds)×{100/(500+200+100+100+100)}=約0.8g |
計算結果 | ・6ds(20cm×30cm)の革に [2nd coat] を施す際の配合液は、エッジカバー低粘度 ホワイト:約3.8~4.1g 、ウレコートC:約1.5~1.6g 、ペネトレーター:約0.8g、シルキーワックス:約0.8g、ウレタントップ マットコンク:約0.8g の割合です。 ※配合割合を計算する際は上記の参考例を元にしてください。 |
計算の注意 | ・実際に革に塗布する際には器や道具などに付着してロスをします。 ・ロス分は使用する道具(スプレー、刷毛、タンポなど)によって異なります。 ・配合液が器に入った状態で使用前と使用後の重さを計ることで器から消費した値を計測できます。 ・配合液を計算する場合はロス分を考慮して対象となる革より「大きな値」で計算することを推奨します。 ・大きな値の例として6dsなら12ds相当、60dsなら80ds相当のイメージです。 ・計算値はあくまでも目安のため作業環境や状況により微調整を行ってください。 |
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